封筒印刷って、印刷会社に頼むと料金や納期ってどれくらい?
印刷会社に頼まず、自分でやった方がいい?
初めて封筒への印刷を検討したとき、料金や納期など、わからないことだらけですよね。わたしもそうでした。
広告代理店で働いていたころ、お客様から封筒への印刷を依頼され、実際に手配をした経験があります。初めてのときは、いろいろと戸惑いました。
そんなわたしが、封筒に印刷するときの料金や、自分で印刷する際の注意点についてご説明していきます。
具体的には、
- 封筒への印刷を印刷会社に頼んだ場合の料金
- 封筒への印刷を印刷会社に頼んだ場合の納期
- 封筒への印刷を自分で行う場合の準備する物と注意点
- 封筒の大きさと種類
について、1つずつご説明していきます。
封筒への印刷を印刷会社に頼んだ場合の料金はおよそ1枚6円
封筒への印刷を、印刷会社に頼んだ場合の料金は、平均1枚当たり6円(税込)です。
この金額は、1番人気のある長形3号サイズの既製の封筒に、黒色1色で印刷することを想定して、下記の条件で調べました。
封筒のサイズ | 長形3号 |
紙の種類 | 白色ケント紙 |
窓の有無 | 無し |
郵便番号枠の有無 | 無し |
印刷 | 片面/モノクロ1色 |
印刷枚数 | 1,000枚 |
出荷日 | 5営業日 |
平均価格 | 6,000円 |
1枚当たりの平均価格 | 6円 |
印刷会社に依頼するには、
- 封筒のサイズ
- 封筒の紙の種類
- 封筒の窓が有りか無し
- 郵便番号枠の有りか無し
- 印刷する色の数と色
- 注文する印刷枚数
- 希望納期
の選択が必要です。
封筒は印刷会社で用意してくれます。送料は、ほとんどの印刷会社が、料金に含むか無料でした。
さらに料金を安くしたいなら、
- 封筒を安価な茶色のクラフト紙にする。
- 印刷枚数を増やす
- 納期を長く見積る
などをします。
逆に、料金が高くなるのは、
- 中身が透けないように加工した封筒
- 特殊な紙の封筒
- 多色による印刷
などのことをした場合です。
封筒への印刷を印刷会社に頼んだ場合の納期は5営業日
封筒への印刷を、印刷会社に頼んだ場合の納期は、5営業日ほど。
これは、発注する時に納期の設定を「3営業日」にした場合です。配送状況を考えて、さらに2日ほど加えました。
ちなみに「納期」は、印刷会社から印刷物が発送される日で、印刷物が到着する日ではありません。 納期の設定は、印刷会社によって、最短で当日。最長で5営業日でした。納期が短くなると高くなるので、予算との兼ね合いから、ひとまず3営業日で計算しました。もちろん納期に余裕があれば、長く設定すると安くなります。
ただし、レイアウトから印刷会社に発注した場合は、もっと長くなります。発注日=印刷開始日(データ入稿日)として計算しています。 また、「営業日」というのは、印刷会社がお休みする日(土・日・祝日など)をのぞいた日数で計算します。間にお休みが入ると、実際の日数は延びます。 つまり、ある月の1日に発注して、4日が土曜日、5日が日曜日、8日が祝日だとすると、
1日に発注
- 1営業日→2日に発送
- 2営業日→3日に発送
- 4日(土)休み
- 5日(日)休み
- 3営業日→6日に発送
- 4営業日→7日に発送
- 8日(祝)休み
- 5営業日→9日に発送
ということになります。(印刷会社によっては、発注当日が1営業日になる場合もあります)
この納期の目安を図にしましたので、参考にしてください。
納期の計算は、「必要な日はいつか」から、「発注しないといけない日はいつか」を考えてみてください。
封筒への印刷を自分で行う場合
封筒への印刷を自分で行おうと思っていらっしゃる方は、
- あらかじめ準備する物は何?
- 印刷会社と比較した場合の注意点はある?
と、思っていらっしゃうかもしれません。
それでは、それぞれについて、詳しくご説明していきます。
準備する物
封筒への印刷を自分で行う場合に、準備する物は、
- 原稿
- 封筒
- インク
です。
原稿は文章作成ソフトのWord(ワード)でも作成できます。Excel(エクセル)で住所録を管理していれば、「差し込み文書」を利用して宛名を流し込むこともできます。
もちろん、Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)などの、グラフィックソフトでも作成できます。
封筒にかかる料金は、
- 長形3号
- 白ケント紙
- 窓無しの封筒
- 100枚入り
の条件で、およそ500円。1枚当たり5円ほどです。
インクは、印刷している途中で切れてしまうこともあるので、予備を購入しておくと安心です。
印刷会社と比較した場合の注意点
印刷会社に依頼した場合と、自分で印刷を行った場合を比較しての注意点は、3つあります。
- 原稿を自分で作らなくてはいけない
- 印刷会社の料金が1枚10円以下なら印刷会社が安い
- 人件費がかかる
です。 1つずつご説明していきます。
1.原稿を自分で作らなくてはいけない
封筒への印刷を、自分で行う場合は、原稿も自分で作らなくてはいけません。文字のバランスなど、慣れていないと意外と難しいもの。
印刷会社では、オリジナルでデザインもしてくれますが、デザイン料がかからないテンプレートもあります。
社名や住所、電話番号を登録すれば、美しく配置されたデザインで簡単に出来上がります。
お気に入りをセレクトするだけで、簡単に出来上がりです。
2.印刷会社の料金が1枚10円以下なら印刷会社が安い
封筒への印刷を、自分で行った場合、コピー機か、家庭用インクジェットプリンターでの印刷になるかと思います。
モノクロ印刷のコストは、コピー機であれば、電気代とトナー(インク)代を含めて、1枚あたり3円ほど。家庭用インクジェットプリンターの場合は、インク代だけで1枚あたり4~5円ほどかかります。
それに、用意した封筒の料金を加えて計算しました。(先ほどの封筒であれば、1枚5円でした)
封筒への印刷を、家庭用インクジェットプリンターで行った場合 インク代5円+封筒5円=1枚あたり10円 (ただし、電気代を含みません) になります。
印刷会社の料金が、1枚当たり10円より安いのであれば、印刷会社にお願いした方が良さそうですね。
3.人件費がかかる
封筒への印刷を自分で行った場合、人件費を忘れがちです。
コピー機も、家庭用プリンターも、1枚1枚手差しで印刷する必要があるため、その作業につきっきりになります。
印刷会社の料金は、印刷代と封筒代、さらに人件費も含んでいます。
封筒の大きさと種類を覚えておこう
A4サイズの用紙が、折らずに入るのは「角形2号」の封筒。A4サイズの用紙が、3つ折りして入るのは「長形3号」の封筒です。
ビジネスシーンでよく使われているのは、この2つの封筒です。特に長形3号は、家庭でもよく使われるサイズです。
封筒には、
- 長形(なががた)封筒
- 角形(かくがた)封筒
- 洋形(ようがた)封筒
の、3つの規格があります。
長形封筒と角形封筒はあわせて「和封筒」と、よばれることもあります。
また、郵送する際のサイズ区分には、
- 定型
- 定形外
があります。
「定形」とは、日本郵便が定める「定形郵便物」の条件を満たしていて、84円切手(94円切手)を貼れば、郵送できる封筒をいいます。それ以外は「定形外」となります。
郵便物の詳細については、日本郵便の公式サイトで確認してください。 https://www.post.japanpost.jp/service/standard/index.html
それでは、封筒の3つのサイズについて表にしましたので、参考にしてください。
封筒の大きさ一覧
封筒には
- 長形封筒
- 角形封筒
- 洋形封筒
の、3つの規格があります。その規格ごとに、サイズと用途を一覧にしたので、参考にしてください。
長形(なががた)封筒
名称 | サイズ(mm) | 区分 | 入る紙のサイズ | 主な使用用途 |
長形1号(長1) | 142×332 | 定形外 | B4 横3つ折り A4 縦2つ折り A4 横3つ折り |
CDジャケット・写真2L判 |
長形2号(長2) | 119×277 | 定形外 | A4 横3つ折り B5 縦2つ折り |
はがき |
長形3号(長3) | 120×235 | 定形 | A4 横3つ折り | 各種伝票・書類 ビジネスや家庭で最も使用される封筒 |
長形4号(長4) | 90×205 | 定形 | B5 横3つ折り B5 横4つ折り |
L判写真 |
長形40号(長40) | 90×225 | 定形 | A4 横4つ折り | 紙幣や名刺 |
長形30号(長30) | 90×235 | 定形 | A5 縦2つ折り B5 横3つ折り | 名刺や証明写真など |
角形(かくがた)封筒
名称 | サイズ(mm) | 区分 | 入る紙のサイズ | 主な使用用途 |
角形0号(角0) | 287×382 | 定形外 | B4 そのまま(余裕あり) | 書類(数量多め) |
角形1号(角1) | 270×382 | 定形外 | B4 そのまま | レントゲンフィルム |
角形2号(角2) | 240×332 | 定形外 | A4 そのまま(余裕あり) | 書籍・雑誌(数量多め) |
角形3号(角3) | 216×277 | 定形外 | B5 そのまま(余裕あり) | 書籍・雑誌 |
角形4号(角4) | 197×267 | 定形外 | B5 そのまま | ノート |
角形5号(角5) | 190×240 | 定形外 | A5 そのまま(余裕あり) | 伝票(数量多め) |
角形6号(角6) | 162×229 | 定形外 | A5 そのまま | 伝票・小冊子 |
角形7号(角7) | 142×205 | 定形外 | B6 そのまま | はがき |
角形8号(角8) | 119×197 | 定形 | B5 横3つ折り | 紙幣・月謝袋など |
洋形(ようがた)封筒
名称 | サイズ(mm) | 区分 | 入る紙のサイズ | 主な使用用途 |
洋形0号(洋長3) | 235×120 | 定形 | A4 横3つ折り | 書類 |
洋形1号(洋1) | 176×120 | 定形 | A5 縦2つ折り | 結婚式の招待状 |
洋形2号(洋2) | 162×114 | 定形 | A5 縦2つ折り | はがき・一般的な手紙 |
洋形3号(洋3) | 148×98 | 定形 | B5 十字に2つ折り | はがき・カード |
洋形4号(洋4) | 235×105 | 定形 | A4 横3つ折り | 書類 |
洋形5号(洋5) | 217×95 | 定形 | A5 縦2つ折り | 挨拶状・招待状 |
洋形6号(洋6) | 190×98 | 定形 | B5 横3つ折り | チラシ・フライヤー |
洋形7号(洋7) | 165×92 | 定形 | A5 横3つ折り | 紙幣 |
洋形長3号(洋長3) | 235×120 | 定形 | A4 縦3つ折り | DM |
洋形長4号(洋長4) | 205×90 | 定形 | B5 縦3つ折り | 写真L判 |
まとめ:封筒の印刷はプロにお任せするのが効率的
封筒への印刷を、印刷会社に頼んだ場合の料金は、平均1枚当たり6円(税込)です。
これは、1番人気のある「長形3号」の封筒に、「黒色1色」で印刷することを想定して計算しました。
ほとんどの印刷会社が、この料金に封筒代を含んでいて、送料は含んでいるか無料でした。
封筒への印刷を、印刷会社に頼んだ場合の納期は5営業日ほど。これは、時間と価格から妥当と思われる「3営業日」に、配送にかかる2日ほどを加えて計算しました。
納期とは印刷会社からの発送日です。間に土日や祝日、店休日などが入ると日数が伸びます。そのため、封筒への印刷を印刷会社に発注するときの納期には、余裕を持つことをおすすめします。
封筒への印刷を自分で行う場合は、「原稿」「封筒」「インク」が必要になります。この原稿は、自分で作ります。慣れないと難しいものです。
封筒1枚あたりにかかる料金を比べると、印刷会社の料金が、1枚当たり10円より安いのであれば、印刷会社にお願いした方が良さそうです。
また、忘れがちですが、印刷を自分で行った場合は、自分の人件費もかかっています。
封筒への印刷を、印刷会社に依頼すると料金が高そうですが、そこには「原稿料」「インク代」「封筒代」「電気代」「人件費」がすべて含まれています。
封筒サイズに悩んだり、デザインに悩んだりしても、気楽に相談もできますよ。封筒への印刷は、プロにお任せするのが効率的です。